太陽光発電と大幅な供給過剰
今後3~4年で太陽電池市場は大幅な供給過剰となる可能性があり、太陽電池メーカー間の生存競争は激化していくことになるでしょう。
差別化や多様化の余地が小さい太陽電池産業に厳しい淘汰の時代が到来して、激しい生存競争を経て、2030年頃には家庭用、発電所用、ビル用などの用途別に、主要地域毎に数社ずつ、全世界で約30社が生き残る市場へと変化していくと予想されます。
重要な製造技術の一部を太陽電池メーカーがブラックボックス化できるのか、それとも幅広い太陽電池メーカーと取引できる製造装置メーカーが技術革新の主導権を握れるのかの駆け引きがいずれ始まると予想されます。
半導体や液晶では、産業の上流に半導体製造装置産業、液晶製造装置産業が勃興し、長期にわたって下流の市場よりも高い成長を遂げたという、ほかの産業では見られないことが起こりました。
同じシリコン微細加工技術をベースとした太陽電池産業でも同様のことが起こり得るのでしょうか。
まず、プロセスノウハウが装置に移動し、製造装置を買えば、顧客は半導体や液晶をある程度の品質で製造することが出来ました。
次に顧客数が圧倒的に多く、そのため、顧客はほかの顧客の技術動向を製造装置を通じて知り、吸収することに意義を見出しました。
また、少数の顧客が装置業界に過剰な影響力を及ばすことが、少なくとも産業が成熟曲面を迎えるまでは、ありませんでした。
さらに技術進化が早く、プロセスステップ数が多く、設備集約型産業で製造設備の重要度が高かったため、デバイスメーカーや液晶メーカーが製造装置を内製することは、手間と工数が係る上にリスクが高くなった。
また、各社が競争領域をデバイスの設計、機能、大口ユーザーとの関係構築と認識して、製造装置やプロセス条件を非競争領域として外部調達することを好みました。
2011年10月28日 |
カテゴリ:太陽光発電